和坂 大蟹伝説
当事業所の地名である和坂(わさか)を『かにがさか』とよんでいた時がありました。当事業所辺りは坂になっています。昔、この坂には大蟹が住み、旅人を悩ませていました。そこへ通りかかった弘法大師が法力で退治し、池の中の塚に封じ込めたという大蟹伝説が今でも伝えられています。近くの公園には蟹塚がひっそり立っています。

時は平安時代初期、この辺りには『二つ池』という池がありました。その池には大きな岩があり大蟹が住んでいました。その大蟹が、行きかう人々を襲って苦しめていたそうです。そこへ諸国を巡礼していた弘法大師が大蟹の事を知り、その岩に大蟹を封じ込めたそうです。それ以来、この村は『蟹和坂』(かにがさか)と云われるようになりました。後に『蟹』の文字が略されて『和坂』(かにがさか)になり、読み方も変わって『わさか』になりました。

明石市立和坂小学校が大蟹伝説に因んで作ったマスコットの『わさカーニ』です。可愛いですね。また、和坂の秋祭りには、蟹が描かれた神輿が和坂地域を回ります。

そういえば、私が小学生の頃に和坂で蟹を捕まえて遊んでいた記憶があります。坂に湿った石垣があり、その隙間に小さな蟹がたくさんいたように思います。今から50年くらい前の記憶ですが。
昨年、和坂へ引っ越ししたての頃に秋祭りがあり、当事業所の直ぐ隣りで威勢の良い掛け声と共に、蟹が描かれた神輿が舞っていたことを思い出します。あの頃はまだ、二種運転免許を取得するために教習所に通っていました。懐かしいです。