はじめまして。『明石民間救急』の乗務員の石井弥生と申します。私は看護師と公認心理師の資格を持っています。明石民間救急の業務に携わるに当たり、看護師としての知識や経験を活かしながら、また公認心理師としても常に患者様やご家族様の心に寄り添うことができる乗務員でありたいと考えています。普通自動車第二種免許も持っており、私が運転を担当する場合もございます。安全運転を心がけて搬送をさせていただきますので、どうぞ安心してご利用ください。以下にこれまでの経歴を書いております。長文を書くクセがございまして…(;^ω^)                                 必要なところだけを読んでください。

石井弥生

看護師として

 私は、社会人として他の仕事を経験してから看護師になりました。きっかけは、心理職のアシスタントとして精神科クリニックにおいて初診患者様の予診を取る仕事をしたことです。

予診とは、症状だけではなくその方の人となり、環境等々から診断や治療をスムーズにすすめていくために、医師の診察の前に看護師や心理職、ワーカーなどがお話をおうかがいする問診のことです。特に精神科の領域では、出生時や幼少期のこと、学生時代やお仕事の内容などといったその方の歴史や、ご家族やご家庭のこと、また精神面での困りごと、精神的な症状の発症や現在までの経緯などの情報をご本人様やご家族様から聴取します。

日々そのような仕事をする中で私が感じたことは、精神科であるにも関わらず、精神的な苦痛や不調に関する訴えだけではなく、意外にも身体的な苦痛や不調の訴えが多く、また実際に身体的な疾患や障がいがあって薬も服用されている方が多いということでした。

懐かしい写真

私は、目の前の患者様を総合的な観点から全人的にみるには、人の体に関する知識、身体的な疾患に関する知識、服用中の薬に関する知識なども必要であると強く感じました。そして一念発起し、仕事をしながら勉強をして看護師の資格を取り、内科、整形外科、泌尿器科、消化器科などの一般診療科の他に介護老人保健施設、精神科病院で経験を積みました。

民間救急事業に乗務員として携わるに当たり「利用者様の心にも寄り添える看護師」として、これまでの経験を活かしつつ、また更なる学びを深める努力を続けながら、責任を持って大切な患者様を安全に搬送させていただきたいと考えています。

公認心理師として

 私は、大学の人間科学部人間科学科で心理学を専攻し、卒業時に認定心理士の資格を取りました。認定心理士とは、公益社団法人日本心理学会が認定する資格で、4年制大学で心理学の標準的な基礎知識と基礎技術を修得したことを認定するものです。

私はこの資格を活かし、看護師として病院で働きながら私設のカウンセリングルームで心理相談の仕事をしていた経験があります。

日本では心理職の民間資格はいくつもありますが、最近まで国家資格がありませんでした。心理職の国家資格化に関して、関係団体の間で意見集約・合意形成が難しい状況が長く続いたことなどが背景となり、なかなか国家資格化が実現しなかったのです。

しかしながら、過労死が世界的に知られるようになり先進国の中でも自殺者が多いなど、日本のメンタルヘルスの遅れに対する社会的関心も急激に高まり「国民の心の健康を保持し増進をはかること」を目的に、2017年「公認心理師法」が施行され日本初の心理職の国家資格が誕生しました。

注:民間の資格でも専門性の高い素晴らしい資格が存在しており、民間資格が国家資格よりも劣るということでは決してありません。

「公認心理師」という名称は一般的にはまだあまり知られていませんが、心理に関する支援を要する方やその関係者の相談に応じ、助言、指導などの援助を行う心の専門家のことです。また、心の健康に関する知識を広めるための教育活動や情報提供を行うことも大切な役割のひとつです。私も国家試験を受けてこの資格を持っています。

「民間救急の仕事をするのに心理の資格は関係あるの?」と思われる方があるかも知れませんが…。

「心身一如」という言葉があります。語源や由来、使われ方は様々ですが「心と身体はひとつである」という意味で使われることが多いようです。私は看護師として仕事をするときも、心理の仕事をするときも、いつもこの言葉を意識してきました。心と身体は切り離しては考えられないのです。例えば心の不調が続いたことで体調を崩す、逆に身体の不調が続いたことから精神的な不調を来すということはよくあることです。

また今後ますます高齢化が進み、介護を受ける方、介護をする方が増えていくことが懸念されますが、介護は受ける方も介護する方も身体的な苦痛だけではなく、精神的な苦痛も伴います。また双方でそれぞれの思いが行き違ったり、時にはぶつかったりすることもあるでしょう。

私は、民間救急をご利用いただく患者様や介護に当たられているご家族様の心にも優しく寄り添い、精神面での援助もできる乗務員でありたいと考えています。何かご相談等がございましたら、遠慮なくお気軽に声を掛けてください。

患者様の搬送時だけではなく「もっと話がしたい」「時間を取ってゆっくり話を聴いて欲しい」などのご希望がある方にお気軽に利用していただけるよう、明石民間救急では『心理相談室』を併設しております。ご興味のある方は、当ホームページ内の『心理相談室』のページをご覧になってください。