
精神科のクリニック・病院に勤めて、早いもので気が付けば20年が過ぎていました。精神科の看護師として働きながら大学で心理学を学び、公認心理師の資格も取得しました。2026年6月現在、週4日半は神戸市中央区のメンタルクリニックで看護師として働き、週1日は大阪梅田にあるメンタルクリニックで公認心理師としてカウンセリングの仕事をしています。お陰様で良い職場に恵まれ、健康にも恵まれて、年を重ねた現在も好きな仕事を二つもさせていただいていることに心から感謝する日々です。しばしば体力の限界を感じることもありますが、時々顔を見せてくれる娘や孫に元気をもらいながら、心優しい夫の理解と協力もあって、何とかあと数年は今の生活を続けて行きたいと考えています。
けれども、人は誰しもそうですが、私もまたここまでの人生が決して順風満帆に来たわけではありません。心を病むような体験に傷つき、自分自身もまた人を傷つけてしまうような苦しい出来事を経験し、それらを乗り越えて何とか今の平穏な生活に辿り着きました。これまでの人生で出会った様々な人たち、事象の一つ一つに感謝しながら、この先は人生経験で得た知恵、専門的な知識と経験、そういったものを全て織り交ぜた集大成として、微力ながら社会に貢献していきたいと考え、この度「カウンセリングルームなの花」を開室する運びとなりました。
「心身一如」という言葉があります。語源や由来、使われ方は様々ですが「心と身体はひとつである」という意味で使われることが多いようです。私は看護師として仕事をするときも、心理の仕事をするときも、いつもこの言葉を意識してきました。心と身体は切り離しては考えられないのです。例えば心の不調が続いたことで体調を崩す、逆に身体の不調が続いたことからメンタルの不調を来すということはよくあることです。カウンセリングルームなの花でもこの「心身一如」の考え方を大切にしながら、ご相談者様のお話に耳を傾け、その方の人生がより良いものになっていくように一緒に考えていきたいと思っております。
当面の間は月に2日程度、日曜祝日などに不定期で開室いたします。
どうぞお気軽にお問合せください。
2026/06/01
石井弥生
【 カウンセラー紹介 】
これまでの歩み

兵庫県姫路市出身、明石市在住。
「おばあちゃん子」だった幼少期は、いつも祖母の畑仕事に付いて行きたくさんの自然に触れて育ちました。絵を描くことと工作が好きな子供で、何ひとつ続かなかったお稽古ごとの中で唯一お絵描き教室にだけは中学生になるまで通いました。中学生の頃は「美大」に憧れを抱いていましたが、母子家庭という家庭環境を理由に大学進学を断念し、高校3年間で好きなことをしようと考え、地元の工業高校デザイン科に通いました。卒業後一旦は一般企業に就職したもののこれといったやりがいを見つけられず退職、その後の数年は歯科医院などで働いたのちに結婚、出産、育児で多忙な時期を過ごしました。そんな日々の中、とても辛く苦しい出来事が起こり、精神科のクリニックでしばらくお世話になることになりました。
目には見えない「こころの傷」第三者に伝えるのが難しい「こころの痛み」についてゆっくりと時間をかけて話を聴いてもらえたことで、少しずつ楽になっていくのを感じました。この「こころが救われた」経験が、その後の私の人生を大きく変えることになりました。看護学校と大学での心理学の勉強、文字通り猛勉強をして看護師の資格と無事に大学も卒業しその後に公認心理師の資格も取りました。働きながらの勉強は本当に大変でしたが、精神科の病院で看護師として長年働いた経験は、現在の仕事にも生かされていますし、今後も生かされて行くことと思います。
今現在、週末に1日半のお休みがあるだけですが、お陰様でプライベートな時間はとても穏やかなもので、趣味の園芸(土いじりレベルですが)や野球観戦をして過ごしています。また水族館で魚を観るのが好きで、土曜日の仕事帰りにプラッと立ち寄ったりして「癒しの時間」を確保しています。これからも2か所の職場と「カウンセリングルームなの花」でより良い仕事をしていくために、まずは自分自身の「こころ」を穏やかな状態に保っておけるよう色々と工夫をしているところです。
看護師として

社会人として他の仕事を経験してから看護師になりました。きっかけは、心理職のアシスタントとして精神科クリニックにおいて初診患者様の予診を取る仕事をしたことです。
予診とは、症状だけではなくその方の人となり、環境等々から診断や治療をスムーズにすすめていくために、医師の診察の前に看護師や心理職、ワーカーなどがお話をおうかがいする問診のことです。特に精神科の領域では、出生時や幼少期のこと、学生時代やお仕事の内容などといったその方の歴史や、ご家族やご家庭のこと、また精神面での困りごと、精神的な症状の発症や現在までの経緯などの情報をご本人様やご家族様から聴取します。
日々そのような仕事をする中で私が感じたことは、精神科であるにも関わらず、精神的な苦痛や不調に関する訴えだけではなく、意外にも身体的な苦痛や不調の訴えが多く、また実際に身体的な疾患や障がいがあって薬も服用されている方が多いということでした。

目の前の患者様を総合的な観点から全人的にみるには、人の体に関する知識、身体的な疾患に関する知識、服用中の薬に関する知識なども必要であると強く感じました。そして一念発起し、仕事をしながら勉強をして看護師の資格を取り、内科、整形外科、泌尿器科、消化器科などの一般診療科の他に介護老人保健施設、精神科病院で経験を積みました。
公認心理師として

大学の人間科学部人間科学科で心理学を専攻し、卒業時に認定心理士の資格を取りました。認定心理士とは、公益社団法人日本心理学会が認定する資格で、4年制大学で心理学の標準的な基礎知識と基礎技術を修得したことを認定するものです。
この資格を活かし、看護師として病院で働きながら私設のカウンセリングルームで心理相談の仕事をしていた経験があります。
日本では心理職の民間資格はいくつもありますが、最近まで国家資格がありませんでした。心理職の国家資格化に関して、関係団体の間で意見集約・合意形成が難しい状況が長く続いたことなどが背景となり、なかなか国家資格化が実現しなかったのです。
しかしながら、過労死が世界的に知られるようになり先進国の中でも自殺者が多いなど、日本のメンタルヘルスの遅れに対する社会的関心も急激に高まり「国民の心の健康を保持し増進をはかること」を目的に、2017年「公認心理師法」が施行され日本初の心理職の国家資格が誕生しました。
注:民間の資格でも専門性の高い素晴らしい資格が存在しており、民間資格が国家資格よりも劣るという話ではありません。

「公認心理師」という名称は一般的にはまだあまり知られていませんが、心理に関する支援を要する方やその関係者の相談に応じ、助言、指導などの援助を行う心の専門家のことです。また、心の健康に関する知識を広めるための教育活動や情報提供を行うことも大切な役割のひとつです。私も国家試験を受けてこの資格を持っています。

